切手をお金に変えるには、換金するかもしくは業者に買い取ってもらう方法が上げられます。換金は、金券ショップやオークションに出して、お金に変えることをいいます。一方で買取は、専門業者の査定を受けて、適正価値で買い取ってもらう取引です。どちらが良い・悪いではなく、対象としている切手の種類や目的が異なるため、切手に合わせて使い分けるようにしましょう。この記事では換金と買取の違いや高値で取り引きするための選択肢など、気になるところをご紹介します。 ○切手の換金とは？ ・郵便局では換金してくれない 不要な切手を郵便局に持ち込んでも、買い取ってもらうことはできません。表面が汚れていたり、破れていたりしていなければ郵便書簡やレターパック封筒、スマートレター封筒といったアイテムと交換してもらうことができます。ただし、交換してもらう際には手数料が必要で、交換手数料は5円から41円です。10円未満の切手を交換する際には合計額の半額が手数料として徴収されてしまいます。 ・金券ショップで換金する 郵便局の商品ではなく現金を手に入れたいのであれば、金券ショップに売却するのも良いでしょう。金券ショップでは、額面の8割程度の値段で換金することができます。金券ショップに切手を買いに来る人の多くは、ビジネスで使う切手を安く大量に買いたい人なので、オーソドックスな絵柄の切手が好まれます。ポップな絵柄やイベント時に発行された記念切手はあまり好まれません。また、プレミアム切手を鑑定できるスタッフが少ないため、査定金額も安くなりがちです。金券ショップでの換金は、現在市場に出回っている切手を手っ取り早く現金化したいときに利用すべき方法と言えるでしょう。 ・ネットオークションを使って売る ネットオークションやフリマアプリを活用すれば、手軽に個人に対して切手を売ることができます。販売価格を自分で自由に設定できるため、自分の意に反して安い価格で売る心配がないのは大きなメリットです。落札希望者が多い切手であれば、金券ショップに持ち込むよりも高値で売却できることもあります。一方で、落札希望者が現れなければいつまで経っても売ることができないというデメリットもあります。なるべく早く切手を売りたい人は、開始価格を低めに設定すると良いでしょう。開始価格をある程度下げたほうが、落札希望者が集まりやすくなります。 ○換金は額面の金額しか出ない ・レア切手以外は換金で額面の金額しか出ない 金券ショップやネットオークションで換金する場合、額面以上の金額で売却できることは非常に稀です。希少価値が高い切手をオークションで売却すれば高値で売れるケースもありますが、出品する側が切手の価値を知らないと、相場を無視した二束三文の値で売りに出してしまいかねません。頻繁に手紙を出す筆まめなひとであれば、郵便局で郵便はがきなどと交換してもらうのが最も金額のロスが少ない方法と言えるでしょう。あまり手紙を出さない人であれば、現在流通している切手は金券ショップに持ち込むのが得策です。 ・状態が悪い物でも換金が可能 変色していたりや折り目がついていたりする切手でも、額面程度の価値はあります。どうせ使わないからと処分してしまうと損をしてしまうので、換金や売却などの活用法を検討してみましょう。郵便局では、よほどのことが無い限り汚損・破損している切手でも郵便書簡などと交換してくれます。破れて半分以下の面積になってしまっていた李、額面が読めなくなるほど汚れている切手を交換してもらうのは難しいですが、どの程度まで対応できるかは郵便局によって異なるので、まずは現物を郵便局に持ち込んで確認してもらいましょう。 ○プレミアム切手なら専門業者に買取がおすすめ ・プレミアム切手と普通の切手の違い プレミアム切手とそうでない切手は、入手困難度で区別します。希少価値が高く、コレクション対象とされるものがプレミアム切手です。プレミアム切手を換金業者に持ち込んでも、適切な評価が得られない場合が少なくありません。一般の切手と同様に、一律額面の8割程度で買い取られてしまうケースもあります。プレミアム切手にふさわしい価格で売却したいのであれば、切手を専門に扱う業者に買取を依頼しましょう。プレミアム切手の専門知識も豊富なので、金券ショップなどよりも高値で買い取ってくれます。 ・プレミアム切手は新品に近いほど高価買取 では、プレミアム切手をなるべく高く買い取ってもらうには、どんなところに気を付ければ良いのでしょうか。切手の査定金額は状態によって大きく変わってきます。新品に近い形で残っているものほど査定結果が高額になりやすいので、保存状態には気を配りましょう。カビのニオイが付いていたり、シミや折り目があったりすると、査定金額が安くなってしまうことがあります。自宅で保存する際には高温多湿の環境を避け、クリアファイルに入れて保存するなど、良い状態で保存する工夫をしましょう。 ・高価買取しやすいプレミアム切手 日本の記念切手の中では「見返り美人」や「月に雁」などがプレミアム切手に該当します。いずれも1940年代に発行された年代物の切手です。しかし、普通切手の中にも「菊切手」など高値で取り引きされやすい種類があるので手元にないかチェックしてみましょう。中国切手であれば「赤猿」「オオパンダ」などが有名です。これらのほか航空機が描かれた航空切手や、発行部数が少ない年度の年賀切手などは、額面を大きく上回る金額で買い取ってもらえる場合があります。発行年度が1955年年以前の切手は、専門業者に査定を依頼するのがベストです。 ○まとめ 査定を受けたからといって必ずその業者に買取を依頼しなくてはいけないわけではありません。査定額に納得がいかなければ、買取をキャンセルすることもできます。もし古い切手が見付かったら、とりあえず専門業者に査定を依頼してみましょう。古い切手は、どこの家庭でも見つかる可能性があるものです。プレミアム切手が出てくれば臨時収入も期待できます。まずは専門の業者に査定を依頼して、手元にある切手の価値を正確に把握することが重要です。